不登校でもできる英語の勉強法
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不登校の子どもが学校に戻るときに大きな障壁となるのが「勉強の遅れ」です。せっかく学校に戻ったのに勉強についていけないと、再び学校に行けなくなってしまうこともあります。そのため、学校に戻る前に自宅学習で勉強の遅れをある程度取り戻しておかなければいけません。
特に英語は日々の勉強を積み重ねることによって実力がついていくため、勉強をしない期間が長いと、それだけほかの子どもとの差が開き、学校の授業にもついていけなくなります。
では、不登校の子どもでもできる英語の勉強方法には、どのようなものがあるのでしょうか。
英単語をしっかりと覚える
英語を勉強するにあたり、最も重要なのが英単語です。単語の意味が分からなければ文章の意味も分かりません。
英単語は自宅で簡単に勉強することができます。まずは英単語の本を用意しましょう。本屋で売っているものをそのまま使うのもよいですし、本をもとに自分なりの単語帳を作る方法もあります。
英単語の勉強法の基本は、単語の意味を覚えているかどうか、一つ一つクイズ形式で確認していくことです。単語帳を作ると、意味を覚えた単語を外すことができるので、苦手な単語を重点的に勉強できます。
また、目で見るだけでなく、単語を一つ一つノートに書き写してつづりを覚えたり、声に出して発音してみたりすることも大切です。
英単語の勉強で一番大切なのは、毎日繰り返すことです。復学に向けて勉強をする習慣をつける、という意味でも毎日英単語の勉強をすることを習慣づけましょう。
英文を声に出して読んでみる
英単語をある程度覚えたら、次は英文を読めるようになりましょう。
英文の勉強で重要なのは、声に出して読んでみることです。目で読むよりも声に出した方が覚えやすい子どももいますし、音としての英語に慣れ親しむことはとても重要です。
英文を音読していると、発音のわからない単語が出てくることもありますが、最近ではスマートフォンのアプリで英単語の発音を確認できます。
英文の音読だけでなく、洋楽を聞くのもおすすめです。音楽を活用すれば楽しみながら英語の音に親しむことができます。実際、英語の授業で音楽を取り入れている学校は少なくありません。
市販の教材だけにこだわらず、様々なものを活用して、英語の音を身に着けていきましょう。
英文法を独学でやるのは注意が必要
英文を読めるようになるには、英単語だけでなく英文法の勉強が大事です。しかし、英文法を独学で勉強しようとするのには、注意が必要です。
英文法は独学ではなく、きちんと先生から教わったほうが覚えやすくなります。英文法は日本語の文法とは全く異なるため、ただ構文を丸暗記するよりも身に付きません。英文法の仕組みや理論を、先生からしっかりと教えてもらうことが重要です。 余裕があるのであれば独学で英文法の勉強をしてもよいですが、無理して英文法を勉強するよりも、まずは英単語をしっかりと覚えることを意識しましょう。
英語の勉強に必要なもの
英語の勉強にはやはり、英語の教科書が大切です。学校での遅れを取り戻すのであれば、学校と同じ教科書を使って勉強することがおすすめです。
しかし、教科書を読むだけではなかなか勉強が身に付きません。教科書の内容をより詳しく解説した「教科書ガイド」を購入しましょう。本屋さんに行けば教科書ガイドを買うことができます。
そのほかには英単語の勉強をするための単語帳や、英語の音に慣れ親しむためのCDなどの教材を買うことがおすすめです。
また、ネット上には英語の勉強に役立つアプリもあります。それぞれの英語のレベルや目的にわせたアプリを使ってみるのもよいでしょう。
Eテレの番組を活用する
NHKのEテレには、英語の番組がいくつもあり、Eテレの番組を見ながら楽しんで英語を学習する方法もあります。Eテレでは小学生から中学生まで、学年ごとのレベルに合わせた英語番組が放送されています。
Eテレの番組は本屋で教材も販売しています。教材を使いながら番組を視聴すれば、より一層学習効果が高まります。
Eテレの番組には外国人の方も出演しているので、自宅学習ではなかなか聞けないネイティブな英語に触れることが可能です。
また、NHKのラジオでも英語を勉強できる番組が放送されています。特に中学生の場合、テレビよりも細かいレベルごとに番組が分かれていますので、自分の英語のレベルに合わせた番組で勉強できます。
不登校の子どもにとって英語を「教えてもらう」という機会はなかなかありません。塾や家庭教師を活用するのもおすすめですが、テレビやラジオならお金をかけずに学ぶことができます。
まとめ
2020年から、小学校でも本格的な英語の授業が始まります。
グローバル社会において英語の重要性はますます高くなり、大学受験においても英語はとても重要度の高い科目です。
ですが、「将来のため」「キャリアのため」と気負って英語を勉強するのは、不登校の子どもにとってはかえってよくありません。
不登校の子どもにとって良くないのは、「急かしてしまうこと」です。学校での勉強の遅れは将来の受験やその後の人生にも影響を与えますが、そのことを意識しすぎると、かえって子供を追い詰めてしまいます。
将来のことは深くは考えずに、まずは学校での勉強の遅れを取り戻すために英語を勉強する、このことに専念しましょう。
そして、英語の勉強を通して、「勉強をする」という習慣を身につけましょう。
投稿者プロフィール
- 高校のスクールカウンセラーとして6年間勤務しており、いろいろな不登校のケースにかかわってきました。現場の感覚を大切にしながら解説していきます。
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