中学生で不登校でも大丈夫!通信制高校への進学がオススメの理由

中学校で不登校になってしまった場合、子供の進路に悩む保護者の方も多いのではないでしょうか?それなら、ぜひ通信高校を検討してみてください。

もしかすると、通信高校に抵抗がある保護者の方もいるかもしれません。しかし、無理に全日制高校へ進学を強いるのは、危険があります。逆に不登校でも行ける通信高校に進学するのは、大きなメリットがあります。

今回は通信高校に進学するメリットと、通信高校のタイプの違いをご紹介します。

でも通信高校って、どうなの?

中学校で不登校になってしまった場合、通信高校への進学をオススメします。「通信高校なんて」と、敬遠する方もいるかもしれませんね。でも、ちょっと考えてみてください。

不登校児童も、学校に行かなければという思いはあるのです。友だちや兄弟は学校に行っていますし、親や先生に心配や迷惑をかけていることを申し訳なく思っているはずなのです。そうは思っても、どうしても日本の学校教育が合わないから不登校になっているのです。

そんな不登校児童に毎日登校を強いると、行くまいと抵抗することや自分を責めることにエネルギーを使いはたし、引きこもりになる危険があります。不登校児童に登校と進学を強いた結果、私立高校を受験する日に自殺した例もあります。

そんな危険を冒してまで登校や全日制高校への進学を強いるより、フリースクールなど勉強できる環境を探し、通信高校への進学を促したほうが賢明ではないでしょうか?

メリットたくさん!通信高校への進学

通信高校への進学無理に中学校に行かせようとして引きこもりになってしまえば、最終学歴は「中学校卒業」です。通信高校に進学した場合、少なくとも「高校卒業」の学歴を得られます。

求人には高校卒業以上という応募条件がある場合も多いため、これは大きなメリットでしょう。また学校に行くまいと抵抗したり、自己批判することにエネルギーを浪費しなくてすむため、不登校児童にも将来のことを考える余裕が生まれます。

実際、そうして通信高校から大学進学したケースも少なくありません。親子一緒に未来に目を向けることにより、不登校児童が自暴自棄になって家庭内暴力などの非行に走るのを防ぐこともできます。

通信高校を調べていくと、不登校から大学進学した卒業生や、立派な社会人になった卒業生の話も耳にすることになります。そうした卒業生の存在を知ることで、保護者の気持ちにゆとりが生まれる点もメリットと言えるでしょう。

どんな通信高校がいいの?通信高校のタイプは様々

一口に通信高校と言っても、様々なタイプがあります。特に「学費」「授業内容」「登校頻度」「在学年数」「入学可能な地域」は、学校ごとに大きく異なります。

以下に、通信高校ごとに大きく異なる点をあげてみます。不登校の子供のタイプに合わせた学校を選びの参考にしてみてください。

通信高校ごとに大きく異なる点①学費

通信高校の1年間の学費は、非常に幅があります。安い学校だと「高等学校等就学支援金」を利用して3万円程度、高い学校だと100万を超えます。

たとえば「NHK学園高等学校」は、年間30万円程度の学費がかかります。しかし、世帯年収が約250万円の場合、高等学校等就学支援金を利用すると3万円程度の負担ですみます。世帯年収が多くても、約600万円までなら15万円弱の負担で通うことができます。

一方、「N高等学校 通学コース プログラミングクラス」のように、年間100万を超える学費が必要なカリキュラムを提供している学校もあります。

ただ授業料が高いコースは、そのぶん教師が手厚く対応してくれます。また、カリキュラムによっては、学力だけでなく資格や技能も得られるというメリットがあります。

NHK学園高等学校の学費

N高等学校の学費

通信高校ごとに大きく異なる点②授業内容

通信高校も全日制高校と同様、文部科学省が定める教育課程に沿ってカリキュラムを定めます。

しかし、通信高校は様々な学生を受け入れているため、カリキュラムもバラエティーに富んだ学校が多くあります。

たとえば「第一学院高等学校」は、俳優や声優などを目指す「芸能コース」、美容師やネイリストなどの資格取得を目指す「美容コース」、トリマーなどの資格取得を目指す「ペットコース」といったコースを設置しています。

また「クラーク記念国際高等学校」は、ロボット専攻の「クリエイティブコース」、伝統工芸やガラス細工を学ぶ「クラフト芸術専攻」などを設置しています。

多彩なコースがあるため、不登校児童の興味をかきたてる学校も見つかるはずです。

通信高校ごとに大きく異なる点③登校頻度

「1年間にどれだけ登校する必要があるか」という登校頻度も、学校によって大きく違います。少ない学校だと年に数日、多い学校だと週5日です。

たとえばNHK学園の場合、1年に4日程度スクーリングするだけで、各科目の必要な授業時間を満たせます。ただし、それ以外にもネット学習やレポート提出をする必要はあります。

一方、N高等学校のように、週5日通学するコースを設置している学校もあります。不登校児童の状態に合わせて、無理のない登校頻度の学校を選ぶと良いでしょう。

通信高校ごとに大きく異なる点④在学年数

通信制高校の多くは、「単位制」となっています。そのため、卒業に必要な単位を満たせば、高校卒業の学歴を得られます。ただし、3年以上在籍する必要があります。

かつては、通信制高校は4年制でした。現在は、卒業に必要な単位を満たせば3年で卒業できます。そのため、3年で卒業できるようカリキュラムを組んでいる学校も多くなりました。

とはいえ、何年で卒業することを想定しているか、聞いてみたほうが良いでしょう。

通信高校ごとに大きく異なる点⑤入学可能な地域

通信高校には、学区によって2種類に分けられます。

一つは、全国の生徒が通える「広域通信制」。もう一つは、学校のある都道府県と隣接する一つの都道府県の生徒のみ通える「狭域通信制」です。

広域通信制の場合、希望する学校が遠くても学べる、というメリットがあります。一方、狭域通信制は、スクーリングが手軽というメリットがあります。

フリースクールより通信高校が断然オススメの理由!

フリースクールに通っている高校生もいますが、高校はフリースクールではなく通信高校をオススメします。

その理由は、フリースクールを卒業しても高校卒業の学歴を得られないからです。「フリースクールに通いながら高卒認定試験に合格し、大学に進学した」という不登校の子供もいます。

しかし、高卒認定試験はセンター試験より簡単と言われているものの、合格率3~4割程度の難しい試験です。また、何かしらの事情で大学を辞めてしまった場合、最終学歴は中学校卒業になるというデメリットもあります。

まとめ

不登校でも行ける通信高校への進学は、様々なメリットがあります。以前は、「不登校でも行ける高校だから」「仕事があるから」という理由で通信高校に行く生徒が目立ちました。

しかし最近では、「『普通の高校生』になるより、多くの体験ができる通信高校に通ったほうが、将来大きなアドバンテージになる」「普通に中学校に通っていたけど、プログラマーになりたいから」というように、前向きな理由で通信高校に進学する生徒が増えています。

こうした生徒たちとの交流は、不登校児童が将来を考える良いきっかけになるでしょう。

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投稿者プロフィール

ryokuha
中学時代、いじめに遭うのを防ぐため必要以上に気を遣い、窒息しそうな毎日を送る。
普通高校に進学するも、我慢の限界がきて2年生のときNHK学園に転校。高校卒業後は私立大学に進学。
大学卒業後、図書司書や塾講師などを経験するなかで、子供を勉強嫌いにする日本の教育に改めて疑問を持つようになる。
現在、フィンランド教育やシュタイナー教育、七田式教育など、子供の才能を伸ばす教育を調べている。

引きこもり系運動のすすめ:山登りプロジェクト

不登校であったり、休みがちで、なかなか出かける機会がない、きっかけやタイミングがない、という小中高生のための山登りプロジェクトです。学校という機会がないと、なかなか運動する機会がないのが実情だと思います。運動する機会を作ることで、生活習慣を整えたり、気力が生まれるきっかけとなったらと思っています。また、心の悩みは人間関係から生まれてきます。集団で山登りをしますが、黙々と登っていただいてもかまいません。自然の中に身をおくことで、これまでと違った見方が生まれたらと思っています。

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